免疫と灸

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の最新の研究でわかってきたことの一つに、インターフェロン阻害というものがあるようです。

通常、ウイルスが体に侵入すると身体防御の免疫反応として細胞性免疫(主にT細胞)や液性免疫(抗体)が働きます。それらが活動するための初期段階にインターフェロンという物質が産生されてウイルス増殖を抑えようと働きます。

ところが新型コロナウイルスはこのインターフェロン応答を潜り抜けてしまう特性があり、免疫がしっかり働く前に増殖してしまう。つまり気付いた頃には症状が進んでいる(重症化)ケースが多くなってしまう。これが新型コロナウイルスの怖さであると。それでも若者の免疫は非常に強いので潜り抜けるウイルスにも対抗できます。それに対して高齢者はインターフェロン産生能力が低下し、新型コロナウイルスに反応するキラーT細胞も老化するので重症化しやすくなると考えられています(T細胞老化はサイトメガロウイルス感染歴も影響するようです)。

ゆえにワクチンによって事前に抗体を備えることで、インターフェロンの網を潜り抜けて増殖したウイルスを攻撃するという手段が世界的に推進されています。しかしmRNAワクチンには重い副反応あるいは有害事象報告があり(とりわけ若年層)、また年単位の副作用は世界の誰も知らない以上、諸手を挙げて打ち続けて良いのかという懸念もあります。免疫やワクチン副反応も弱い高齢者接種には利益が大きいと思われますが若年層はどうでしょうか……。是非を断ずるつもりはありませんが個人的には心配です。安全性が高いとされるタイプのワクチンが待たれます。いずれにしてもまだ分からないことが多過ぎます。

ここで表題について入ります。インターフェロンはウイルスに限らず、身体への傷などでも産生されるようです。鍼灸刺激は鍼による傷、灸による火傷と捉えることもできます(もちろん通常は目に見えない傷であり火傷反応です)。つまり鍼灸治療でもインターフェロンがでるということは、例えば日常的にお灸などを行っていると、侵入してきたウイルスへの免疫初期対応を早くできる可能性があると考えられるのではないでしょうか。また免疫に働くとされている経穴(ツボ)もいくつかあるので、それと合わせた対策も期待できます。

自分で行う場合、せんねん灸などがドラッグストアで入手できます。経穴としては足三里、懸鐘、外関などがおすすめです。経穴の場所はネット検索画像で把握できるでしょう。足三里だけは通常より骨際に近い位置が適正となります。

2021年10月2日 | カテゴリー : 治療雑話 | 投稿者 : はな治療室