リンパ浮腫

リンパ節を手術で切除したり、各種治療などでリンパ節の働きが極度に低下した場合、その流れに対応する上肢下肢にリンパ浮腫という重い浮腫みが発生しやすくなります。本来は還流しているリンパ液が、上流のリンパ節がなくなることにより、流れが滞ってしまうためです。

その場合、リンパ液が流れる迂回路を誘導する必要があります。方法としては、用手的リンパドレナージや圧迫包帯などによる圧迫療法があります。
リンパドレナージは、一般的なマッサージや指圧とは大きく異なり、筋肉への刺激というよりも皮膚を優しくずらすような手技です。強い刺激は必要なく、むしろ逆効果となります。
心臓疾患や血管・循環機能障害がある場合には、適さない場合もあるので注意が必要です。
医師への相談が重要で、本来は病院で医師の指導の下行うのが望ましいのですが、対応してくれない事例が稀にあり、困っている方は少なくないようです。

蜂窩織炎リンパ浮腫において殊に気を付けなければならないのは、肌の状態・スキンケアです。浮腫みの酷い皮膚は、傷がつきやすく細菌などに感染しやすくなります。
なかでも蜂窩織炎という炎症が起きてしまうと厄介で、治るまでしばらく浮腫み対策の治療は行えなくなってしまいます。もしリンパ浮腫があって、真っ赤に広がるような炎症が起きた場合は、直ちに病院での治療を受けることが重要です。

酷い浮腫みがある時は、リンパドレナージ(マッサージ)による施術以上に、日頃から皮膚を傷付けないように意識し続けることが非常に大事になります。

  • 緩めの衣服・下着・靴下を着用
  • 指先は濡れタオルなどで拭いて清潔に保つ
  • 水虫治療
  • 爪切り(深爪厳禁)
  • 虫刺され治療(むやみに掻かない)

はな治療室でも軽度のリンパ浮腫対策としての施術は行います。また、心疾患等の理由でリンパドレナージ施術ができないという場合にも可能な範囲で対応します。ただし患家の状況等により着衣で行うことが多く、厳密にはリンパドレナージとは異なる施術です。また、圧迫包帯による施術は行っていません。
重度症状の場合はリンパ浮腫専門の他院での施術をお勧めしています。

出張治療では、理想的な治療環境はまずありません。どんな形であれ、少しでも目的に近付けるかが重要なので、着衣であろうと、いかにリンパの流れ道を誘導するかという意識で施術しています。

2015年7月8日 | カテゴリー : 治療雑話 | 投稿者 : はな治療室