- はな治療室の特別技術として、按腹(あんぷく)療法があります。簡単に表現すると、お腹のマッサージの事で、腹部の筋や胃腸などの反応に特化した療法です。
- 柔らかいお腹を取り戻すことによって、体を根っこから元気にします。
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- 肉体的精神的な疲労が溜まると肩や背中が凝る……という現象は、経験上自覚されている方も多いと思います。
- しかしそのような時、お腹が凝る……と感じる方は多くないようです。大抵の場合、お腹にも存在します。
- 按腹はお腹の凝りをほぐします。
- お腹をほぐすだけでも症状改善が期待できることすらあります。
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- はな治療室の按腹技術は、直に内部の緊張を緩める目的の技術と、腹部表面の緊張反応を緩める技術の二系統のアプローチがあります。緊張の度合いや硬さなどの反応(虚・実・結塊・攣急・動悸*)に合わせて刺激量を調整しながら徐々にゆっくりと施術します。
- お腹だけではなく、背中や四肢にある反応からも判断して施術に至ります。
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- 心と体の反応は密接に関わりがあるのは周知のとおりです。
- 代表的なものとしては精神的な負担(ストレス)が強くて胃腸に不調をきたすことがあります。
- そのような時は体表にある胃腸の反応点にも強い緊張が現れていることが多いです。
- 胃の場合だと、背中の特定部位への特異な緊張(凝り)が代表的です。これは首肩のこりや腰痛に繋がりやすいです。
- [ ストレス→胃→背中→肩こり腰痛 ]
- このような順による肩こりや背部痛・腰痛に対して単純に肩や背中・腰をほぐすことは遠回なのです(無駄ではありませんが)。
- 本来であればストレス原因そのものを除去できれば良いのですが、なかなかそうもいきません。
- 症状として現れてしまった段階では少々のストレス解消法では追いつかないのです。
- そこで、より根本に近いところで対策する按腹の出番となるのです。
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- また、按腹は上記のルートを逆に辿ることでもあり、按腹をすることによって頭の疲れやストレス過多状態にある心の沈静も狙えます。
- お腹を柔らかくして心も柔らかく。
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- 胃だけでなく、腸にも同様のことが言えます(反応がでる場所は異なります)。
- 腸由来の腰痛やぎっくり腰も意外と多いので、按腹(腸マッサージ)は有効な対策・予防になります。勿論、便秘や下痢がちの方にもおすすめです。
- 腸の働きがよくなるということは吸収排出が促進されることであるので、結果的に美容のためにもなります。
- 按腹を行う上で、妊娠や悪性腫瘍、筋腫、腹部大動脈瘤、憩室症の可能性が考えられる場合は施術できないことがあります。妊娠の可能性や、内蔵に痛みや不調を感じる、手術歴や既往歴がある方は、先ずは医師による検査や診察をお願いしています。
- また、最近は腸セラピーと称して一部無資格者による施術が横行しています。知識のない無資格者による腹部への施術は危険ですのでご注意ください。
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- *按腹における大綱五道(按腹図解より)
- 実…腹皮厚く全体剛強にして動悸高からず攣急せず結塊なく潤沢壮実
- 虚…腹皮薄く全体柔弱にして動悸高く攣急なく結塊なく枯燥
- 動悸…腹裏の動脈の外表に応ゆる。静かなるを吉、躁がしきを凶
- 攣急…腹裏の大筋縮急
- 結塊…食塊気塊水塊血塊