横向きでの治療

人が寝る体位(姿勢、体勢)にはうつ伏せ(伏臥位、腹臥位)と仰向け(仰臥位、背臥位)、そして横向き(側臥位)があります。ほとんどの人はうつ伏せ以外の仰向けか横向きの体位で眠ります。
身体への負担という視点からは、うつ伏せは胸の動きを圧迫し呼吸が妨げられ、首や顎にも負担がかかります。仰向けは腰などの状態で長時間続けられないことがあり、体型によっては気道への影響もあります。横向きは下側の肩と腕、顎などへの圧迫による影響があります。それぞれに長短があるので全身が完全にリラックスできる体位はありません。
指圧やマッサージでの一般的な治療時間の範囲内であれば、どの体位でも問題ないことが大半ですが、一部の腰痛や妊娠中など短時間の仰向けやうつ伏せも困難な場合があります。そのような時に横向きで施術できるかが治療家の腕の見せ所でもあります。

はな治療室の基本技術には横向きでの治療も含まれています。
とりわけ背中を中心とした頚部から頭、肩から腕にかけての治療には横向きが最も適しています。
横向きの体勢で手で首を触れながら頭を前後左右に、頚部を回旋してみてください。動きの方向によって首や周囲の筋肉や皮膚が緊張したり緩むのが分かるはずです。同様に肩関節や肩から延長している腕も、少しの動きや角度の変化で筋肉の緊張の度合いが大きく変わります。
うつ伏せや仰向けだと前後の動き(特に肩甲骨)が制限され、緩む位置まで体を動かせなくなります。
伸展し緊張した状態での治療と屈曲して緩んた状態での治療、これらが同じ効果を望めるでしょうか?
言うまでもありません。

筋肉は重なって存在し、神経や血管はその奥深くに通っています。治療に際して最適な筋肉筋膜や皮膚の状態と刺激に適した身体の角度を作ることが大切なのです。
したがって可動範囲に余裕があり状態に対応しながら施術できる横向きでの治療が必須であると考えます。当然ながら横向きより仰向けうつ伏せが適している場合も多くあります。下半身後面などはうつ伏せが最適ですし、按腹は仰向けで施術します。
はな治療室の技術は状況に合わせた施術を常に心掛けています。